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手術手技
尿失禁の手術—Marshall-Marchetti法
著者: 石澤靖之1 新川徹1
所属機関: 1宮崎医科大学泌尿器科学教室
ページ範囲:P.19 - P.21
文献購入ページに移動Stress incontinence(以下S. I. と記す)は,腹圧を増すような状態,たとえば咳,くしやみなどの際正常の尿道から少量の尿が不随意的に漏洩する現象に対し,英米学派が名づけたもので,日本語の適訳はない。S. I. はその発生機序により先天性のものを含め種々の型に分けられるが,治療法もそれぞれの性格に従つて行なわれている。治療法は対症療法と手術療法に分けられるが,手術療法として多くの方法が試みられている。すなわち(1)尿道下を通す筋筋膜吊り上げ法,(2)膀胱頸部または尿道造褶法,(3)尿道延長または彎曲法,(4)尿道または膀胱頸部の恥骨後面正常位復帰術,(5)尿道膀胱遊離法,などが報告されている。今回与えられたテーマはMarshall-Marchetti法であり,この操作について以下述べるが,この方法は上記分類よりすれば第4の項目に属するものである。
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