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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科32巻1号

1978年01月発行

手術手技

尿失禁の手術—Kennedy法

著者: 岡本重禮1

所属機関: 1聖路加国際病院泌尿器科

ページ範囲:P.27 - P.30

文献概要

はじめに
 尿失禁は婦人の大部分に見られる非生理的現象であるが,これらがすべて治療の対象となるものではない。尿失禁のうち所謂急迫尿失禁***(Urinary stress incontinence)は膀胱内圧または腹圧によつて不随意的に尿を失禁するものであるが,更にこのなかで日常生活に支障を来すものが治療の対象となる。Kasadon5)の研究によれば婦人科的に問題のある経産婦では14%に治療を要する尿失禁が見られるという。
 急迫尿失禁の多くは出産時の産道の損傷に起因するが,直接の原因は膀胱頸部およびそれに関連する周囲組織の器質的あるいは機能的病変によるものである。しかし,一般に排尿関連筋の緊張度の高い壮年期には上記のような要因があっても急迫尿失禁として発現することなく,初老期に入つてから漸時増悪する傾向がある。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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