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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科32巻11号

1978年11月発行

症例

腎膿瘍型を呈した黄色肉芽腫性腎盂腎炎の1例

著者: 村上泰秀1 岡田敬司1 河村信夫1

所属機関: 1東海大学医学部泌尿器科学教室

ページ範囲:P.1061 - P.1064

文献概要

緒言
 近年,染色法および病理診断法などの進歩により,今まで見逃されてきた疾患が次々と分類区別されるようになつてきた。1916年,Schlagen-hauferにより最初に報告され1),1934年,Puts-char2)によりxanthogranulomatous pyelonephritisとの名称がつけられた腎の非特異性感染症もその一つである。この病態の特徴としては,病理組織学的な観点より初めて診断がつくものであり,脂肪顆粒を有する泡沫細胞が著明に増殖する,いわゆるxanthogranulomatous changeを有するものである。この疾患は形態学的に次の3型に分類できる3)。1)膿腎型,2)腎周囲炎型,3)腎膿瘍型であり,このうち一般的に数多く認められるのは膿腎型であり,腎周囲炎型,腎膿瘍型といわれるものは比較的少ない。われわれは今回この比較的まれなxanthogranulomatous pyelonephritisの腎膿瘍型を経験したので,ここに報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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