文献詳細
手術手技
文献概要
被膜下腎摘除術は,腎周囲の癒着が高度の場合に,癒着した隣接臓器を損傷することなく腎を摘出するための術式である。この手術手技の要点は腎茎の処理にある。従来は腎被膜内で腎茎の結紮切断が行なわれることが多かつたが,著者は腎茎周囲の腎被膜にラケット状切開をおき,腎動静脈と腎盂を被膜外で剥離しているので,通常の腎摘除術と同様に腎茎の結紮切断ができ,また任意の位置まで尿管の切除が可能である。この方法は,腎茎を被膜内で処理する方法よりも優れていると思われる。
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