文献詳細
原著
文献概要
緒言
Bricker1)が1950年に回腸導管造設術の検討を発表して以来,この術式は膀胱癌に対する膀胱全摘後の尿路変更術としてよく知られている。日本においても,特にここ数年この術式が広く行なわれるようになつた。術式の変化も多く報告されたが,膀胱全摘,回腸導管造設の手術については術中出血量が多く,術後の尿管回腸吻合部の狭窄,回腸導管のstomaの腹壁内への陥没と狭窄などの問題がまだ残されているといえよう。これらの諸問題を配慮しながら,われわれは1977年より約1年間に20例の手術症例を経験したので,この術式の改良と手術成績を報告したい。
Bricker1)が1950年に回腸導管造設術の検討を発表して以来,この術式は膀胱癌に対する膀胱全摘後の尿路変更術としてよく知られている。日本においても,特にここ数年この術式が広く行なわれるようになつた。術式の変化も多く報告されたが,膀胱全摘,回腸導管造設の手術については術中出血量が多く,術後の尿管回腸吻合部の狭窄,回腸導管のstomaの腹壁内への陥没と狭窄などの問題がまだ残されているといえよう。これらの諸問題を配慮しながら,われわれは1977年より約1年間に20例の手術症例を経験したので,この術式の改良と手術成績を報告したい。
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