臨床泌尿器科32巻12号

1978年12月発行

症例

巨大な後腹膜漿液性嚢腫の1例

著者： 森山信男¹ 伊藤一元¹ 額賀優² 福田正則³

所属機関： ¹自衛隊中央病院泌尿器科 ²自衛隊中央病院内科 ³自衛隊中央病院病理検査科

ページ範囲：P.1159 - P.1163

文献概要

緒言
　後腹膜嚢腫は，本邦では約150例報告されており，このうち漿液性嚢腫はわれわれがさがし得た範囲では21例と非常にまれである^1〜21）。
　われわれも右700ml，左5,300mlの2房性の巨大な後腹膜漿液性嚢腫を経験したので，ここに報告するとともに，本邦例について若干の検討を行なつた。