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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科32巻2号

1978年02月発行

手術手技

尿道下裂の手術—Denis Browne法

著者: 駒瀬元治1 岡田耕市1

所属機関: 1埼玉医科大学泌尿器科学教室

ページ範囲:P.129 - P.132

文献概要

 尿道下裂は,外尿道口が陰茎腹面から会陰部までの間に存在しているものであるが,このような尿道口の開口部位異常のほかに,陰茎の腹側への彎曲を常に伴つた先天異常である。この陰茎彎曲は勃起時に一層顕著となる。したがつて尿道下裂の程度によつては,立位での排尿が不可能で,女子と同様な姿勢で排尿しなくてはならないばかりでなく,将来正常な性交行為が陰茎彎曲のために行ないえないことになる。
 尿道下裂の治療法としては,陰茎彎曲を是正する手術と,尿道口が陰茎先端に開口するように尿道を造設する手術とが必要なわけである。元来,陰茎は単に尿を排出する器官であるばかりではなく,成人ではむしろ交接器官として役立たせることの方が重要であるとさえいうことができる。したがつて尿道形成手術が成功しても,陰茎彎曲是正手術が不完全であつたなら,その手術は失敗であるといつても過言ではない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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