文献詳細
原著
文献概要
緒言
腎血管性高血圧は,手術療法によつて治療しうる代表的な高血圧として重視されているが,これは腎血管の病変に由来する腎虚血性高血圧の総称であり単一な疾患ではない。その主な病変をあげれば,動脈瘤,動脈炎,動静脈瘻,線維筋性過形成,血栓,粥状硬化があり多様に亘つている。翻つて診断法についてみると,診断に必要な検査は腎血管の病変およびそれによつて惹起される病態生理を他覚的に把握するのを目的としているもので,各病変に共通するものである。これらの検査法に関しては既に多数の研究があり,臨床面にも広く活用されていることは周知のことであるが,実際には検査の見過し(false positive)あるいは見逃し(false negative)が少なからずみられることがわかつている。
われわれは最近明確に診断しえた腎血管性高血圧6例を経験したのでここに一括報告すると共に,この検査法を比較検討したいと思う。
腎血管性高血圧は,手術療法によつて治療しうる代表的な高血圧として重視されているが,これは腎血管の病変に由来する腎虚血性高血圧の総称であり単一な疾患ではない。その主な病変をあげれば,動脈瘤,動脈炎,動静脈瘻,線維筋性過形成,血栓,粥状硬化があり多様に亘つている。翻つて診断法についてみると,診断に必要な検査は腎血管の病変およびそれによつて惹起される病態生理を他覚的に把握するのを目的としているもので,各病変に共通するものである。これらの検査法に関しては既に多数の研究があり,臨床面にも広く活用されていることは周知のことであるが,実際には検査の見過し(false positive)あるいは見逃し(false negative)が少なからずみられることがわかつている。
われわれは最近明確に診断しえた腎血管性高血圧6例を経験したのでここに一括報告すると共に,この検査法を比較検討したいと思う。
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