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原著
単純性腎嚢腫液中への抗生物質の移行について
著者: 宮川征男1 西沢理1 熊谷郁太郎1 土田正義1
所属機関: 1秋田大学医学部泌尿器科学教室
ページ範囲:P.153 - P.155
文献購入ページに移動感染を合併した単純性腎嚢腫症例についてはこれまで欧米で17例1〜3),本邦で6例4〜7)の報告がある。この場合,強力な化学療法を施行することが第一であるが,それだけでは十分でなく,最終的には外科的治療が必要であることが経験的に知られている。われわれは化学療法のみで本症をcontrolできない理由として,腎嚢腫内には抗生物質が移行し難いのではないかと考え,この点を明らかにするために単純性腎嚢腫患者に抗生物質を静注した際の血中濃度,尿中濃度および腎嚢腫液中濃度を測定し若干の知見を得たので報告する。
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