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原著
泌尿性器悪性腫瘍患者における臨床検査成績の動向—第1報:血沈値,α2-globulin値,末梢血リンパ球数,PPD反応について
著者: 朝日俊彦1 池紀征1 尾崎雄治郎1 西光雄1 棚橋豊子1 陶山文三1 藤田幸利1 松村陽右2 吉本純3
所属機関: 1岡山大学医学部泌尿器科学教室 2高知県立中央病院泌尿器科 3香川県立中央病院泌尿器科
ページ範囲:P.257 - P.262
文献購入ページに移動近年泌尿器科領域において,悪性腫瘍に対する制癌剤多剤併用療法が積極的に施行されている。われわれも泌尿性器悪性腫瘍患者に対して,Futraful,Oncovin,Blcomycin,Endoxan,Mitomy-cin Cの5剤併用による化学療法(FOBEM療法)を1973年以来施行している。
制癌剤多剤併用療法あるいは放射線療法の効果は,近接効果としての抗腫瘍効果と延命効果でもつて判定可能である。しかし,外科領域では原発巣や転移巣に対する化学療法以外に,根治手術後の再発防止あるいは転移抑制を主目的とした化学療法も多数の症例に対して施行されている。そしてその効果は再発率あるいは延命効果によつてのみ判定が下されるのが現状である。
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