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症例
魚骨腸管穿孔に続発した下腹部放線菌症の1例
著者: 西光雄1 松村陽右2 森岡政明1 荒木徹1 朝日俊彦1 藤田幸利1 大森弘之1
所属機関: 1岡山大学医学部泌尿器科学教室 2高知県立中央病院
ページ範囲:P.365 - P.369
文献購入ページに移動放線菌症は口腔内に常在するグラム陽性嫌気性菌(Actinomyces israeli)によつておこる非伝染性の化膿性疾患で,慢性の炎症性肉芽腫形成と瘻孔の形成を特微とする。顔頸部に好発し,ついで腹部,胸部の順にみられるが,瘻孔を形成していない深部放線菌症は悪性腫瘍との鑑別診断が極めて困難である1)。
われわれは,最近,魚骨の腸管穿孔に合併し,尿膜管腫瘍との鑑別が困難であつた下腹部放線菌症の1例を経験したので,若干の考察を加えて報告する。
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