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文献概要
症例
右側にみられた卵巣静脈症候群の1例
著者: 酒井茂1 江夏朝松1 古屋聖児1 熊本悦明1
所属機関: 1札幌医科大学泌尿器科学教室
ページ範囲:P.381 - P.385
文献購入ページに移動妊娠中に種々の原因により上部尿路が拡張し,しかも右側に圧倒的に多いことはよく知られた事実である。1964年,Clark1)は分娩後も右卵巣静脈の拡張が退縮せず,右尿管への圧迫が持続し,右尿管における尿流通過障害を呈する病態を彼の経験した130例の詳細な検討から"The right ovarianvein syndrome"として報告した。最近,われわれもClarkのいう症候群と同一の病態を呈し,手術的に確認しえた1例を経験したので,若干の文献的考察とあわせて報告する。
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