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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科32巻5号

1978年05月発行

手術手技

停留睾丸の手術—Torek法

著者: 野中博1

所属機関: 1順天堂大学医学部泌尿器科学教室

ページ範囲:P.423 - P.426

文献概要

緒言
 停留睾丸は泌尿器科領域の先天異常のうちでは比較的頻度の高い疾患である。患者自身あるいは両親の来院時の訴えは美容的ならびに心理的なものが多いが,本症のために造精機能に障害がおこり,また陰嚢内睾丸に比し外傷をうけやすく,さらに悪性腫瘍発生の危険が多いという事実の方がむしろ重要である。したがつて治療の目的もこれらの点を重視すべきで,とくに造精機能の保持および改善には5歳頃までに睾丸を陰嚢内の正常位置に下降させることが望ましいという意見が多い。
 さて治療方法は,(1)待期療法(watchful wait-ing),(2)ホルモン療法,(3)手術療法(睾丸固定術)に大別され,また治療方針は当然年齢,睾丸の停留位置などによつて適当な方法を選び,あるいは併用することになる。それぞれの治療成績は多数報告されているが,各治療法の内容については賛否様々な意見がある。ここではこれらの詳細には言及せず,手術療法のうちTorek1)の術式について述べる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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