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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科32巻9号

1978年09月発行

症例

EDTAによる腎結石溶解例

著者: 本村勝昭1 波治武美1 松下高暁1 三橋公美1 高村孝夫1

所属機関: 1旭川医科大学泌尿器科学教室

ページ範囲:P.869 - P.873

文献概要

緒言
 EDTA(Ethylene diamine tetracetic acid)は商品名Versene,Calsol,Sequesterineと呼ばれ,これによる結石溶解は1951年,Abeshouse and Wein-berg1)およびGehres and Raymond2)らがはじめて優秀な結石溶解剤であることを報告した。その後EDTA溶液に加える各種添加剤の工夫がなされてきたが,尿路特に膀胱壁に対して刺激症状が強く実験的にin vitroではともかく,臨床的に使えるEDTAの濃度では結石の中でも一番多く見られる蓚酸塩に対しその結石溶解能力が弱くまだ理想的な物質とはいえない。今回,われわれはリン酸塩が主成分の腎盂切石術後再発例および単腎結石例に対して,5%EDTA溶液で腎内灌流を行ない100%結石溶解効果を認めたので報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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