文献詳細
症例
膀胱エンドメトリオーシスのホルモン療法有効例
著者: 松下高暁1 高村孝失1 松野正1 黒田一秀1
所属機関: 1旭川医科大学医学部泌尿器科学教室
ページ範囲:P.879 - P.882
文献概要
膀胱エンドメトリオーシスは子宮内膜あるいは子宮内膜由来の組織が,人為的にあるいは先天的に膀胱で発育増殖して,月経周期に伴つて,その部で変化し,種々の症状を呈する疾患で,それ程多いものではない。本邦ではほとんどの膀胱エンドメトリオーシスの治療は膀胱部分切除でエンドメトリオーシス組織を摘出している。今回,われわれは婦人科手術後に発生した膀胱エンドメトリオーシスに対して,黄体ホルモン剤を持続投与し,症状の著しい軽減および増殖した組織の縮少を見,非観血的な治療に成功した。
掲載誌情報