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シンポジウム 血管カテーテル法による診断と治療・1
追加討論
著者: 石橋晃1
所属機関: 1北里大
ページ範囲:P.69 - P.70
文献購入ページに移動腎動脈造影が普及している割に,本法はまだ十分に利用されていないようである。しかし,腎動脈造影後に,あるいは腎動脈造影のみの検査として,最近次第に用いられて来つつある。手技的には,腎動脈内にカテーテルを挿入,エピネフリンなどの血管収縮剤を注入し,動脈よりの血流を抑えて,腎静脈を末梢まで十分に描出する方法が確立され,明瞭な像が得られるようになつた。
現在のところ,対象疾患は,腎静脈血栓症の診断,腎腫瘍の浸潤をみるための補助手段,動静脈奇形を含む血尿の原因疾患の診断,萎縮腎か形成不全腎かの鑑別などである。腎動脈と同様の手法で施行でき,大きな合併症もほとんどない検査法であり,適応を選んで実施すれば,利用する価値のある検査法といえよう。
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