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症例
Neuro-Behçet症候群による神経因性膀胱の1例
著者: 熊谷章1 西沢理1 山口脩1 塩谷尚1
所属機関: 1秋田大学医学部泌尿器科学教室
ページ範囲:P.87 - P.90
文献購入ページに移動Neuro-Behçet症候群の患者では,ほとんど全中枢神経領域にわたる病変に対応する症状が報告されている1〜3)。これらの症状の中に直腸膀胱障害も含まれているが,膀胱障害に関しては泌尿器科的検査を行なつた報告は私たちの調べた限りではほとんど皆無と言つて良いと思う。今回私たちは,尿路感染を主訴としたNeuro-Behçet症候群の患者に,当教室で行なつている一連の下部尿路機能検査法4)を行なつた結果,本症例の膀胱障害はbladder-sphincter dyssynergia typeの神経因性膀胱であるという知見を得た。また,私たちは,これらの知見にもとづき本症例の治療として尿道外括約筋切開術5)を行ない,尿路感染の防止に良い結果を得たので二,三の検討を加えて報告する。
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