文献詳細
手術手技 外来小手術のコツ
文献概要
はじめに
睾丸水瘤は睾丸固有鞘膜腔に滲出液が貯留したものであり,その発生は先天性と後天性とにわけられる。前者は乳幼児にみられ,腹膜鞘状突起が完全に閉鎖していないことが主因とされている。後天性のものには睾丸,副睾丸の急性および慢性炎症,外傷,腫瘍などに続発し,いわゆる症候性水瘤といわれるものもあるが,最も多いのは原因不明のいわゆる特発性水瘤である。治療は症候性のものでは原疾患に対する治療がまず行なわれるのが原則であり,水瘤そのものが治療の対象となるのは先天性水瘤および特発性水瘤である。これら水瘤は陰嚢疾患の中でも最も頻度の多いものであり,泌尿器科外来における小手術として遭遇する機会も多い。以下われわれの経験を中心に,外来における睾丸水瘤の治療の要点について述べる。
睾丸水瘤は睾丸固有鞘膜腔に滲出液が貯留したものであり,その発生は先天性と後天性とにわけられる。前者は乳幼児にみられ,腹膜鞘状突起が完全に閉鎖していないことが主因とされている。後天性のものには睾丸,副睾丸の急性および慢性炎症,外傷,腫瘍などに続発し,いわゆる症候性水瘤といわれるものもあるが,最も多いのは原因不明のいわゆる特発性水瘤である。治療は症候性のものでは原疾患に対する治療がまず行なわれるのが原則であり,水瘤そのものが治療の対象となるのは先天性水瘤および特発性水瘤である。これら水瘤は陰嚢疾患の中でも最も頻度の多いものであり,泌尿器科外来における小手術として遭遇する機会も多い。以下われわれの経験を中心に,外来における睾丸水瘤の治療の要点について述べる。
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