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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科33巻10号

1979年10月発行

講座

泌尿器科領域の細胞診(4)—膀胱腫瘍細胞の形態とその病理組織学的背景

著者: 山田喬1

所属機関: 1獨協医科大学病理

ページ範囲:P.969 - P.976

文献概要

 尿路に発生する大部分の腫瘍は移行上皮癌であり,次に扁平上皮癌,そして稀に腺癌および非上皮性腫瘍が発生する。したがつて膀胱腫瘍の細胞診の対象のほとんどは,移行上皮癌ということになる。先に記載したごとく,移行上皮癌は症例によりその悪性度が著しく異なり,またその細胞および組織構築も著しく異なる。したがつて単に悪性腫瘍か否かという診断のみならず,患者の予後を占うべき悪性度の判定なしには診断の意味が著しく減少する。それゆえ従来種々の角度より悪性度に関する移行上皮癌の臨床病理学的分類が行なわれ,それに基づいた治療法が選択されてきた。その代表的な分類は主として細胞異型に基づく悪性度の分類(Brodersの分類)と癌の深達度に基づく分類の両者を総合したいわゆるdual classifi-cationであろう。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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