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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科33巻11号

1979年11月発行

手術手技 外来小手術のコツ

尿道カルンクルの切除術

著者: 遠藤忠雄1

所属機関: 1北里大学医学部泌尿器科学教室

ページ範囲:P.1063 - P.1065

文献概要

 尿道カルンクルは日常の外来診療でしばしば遭遇する疾患である。外来女性患者にこの尿道カルンクルの占める割合は,百瀬1)によると約3%,宮田2)によると1.6%,斉藤3)によると約3%,今村4)によると2.9%,白井5)によると0.8%と報告している。この尿道カルンクルに対する治療法は多岐にわたり,種々の治療法が行なわれているが,これをまとめてみると,保存療法,根治療法,保存療法と根治療法の併用の三つに大別される。保存療法としては,硝酸銀やフェノールといつた腐蝕剤,あるいは女性ホルモンの欠乏によるとの考えから女性ホルモン剤の内服や軟膏または坐薬,あるいはラジュームその他の放射線療法が報告されている。根治療法は電気凝固,電気切除,単純切除,広汎切除を行なつてUrethroplastyを行なうという方法がある。保存療法と根治療法の併用には,単純切除を行なつて放射線療法を併用する方法がある。さてこれらの治療法のうちどれを選ぶかは諸家によりいろいろである。Kickham6)は保存療法での完全治癒はほとんど望みがないので,腫瘤のある尿道口に沿つて弧状の切開を加え幅広く腫瘤を切除して電気焼灼を行なつている。Walther7)は自分で考案した尿道拡張器で十分尿道口を拡張して,ループ状電気メスにて腫瘤の切除を行なつている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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