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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科33巻2号

1979年02月発行

手術手技

腎手術時の脾,膵,肝の損傷に対する緊急処置

著者: 町田豊平1 上田正山1

所属機関: 1東京慈恵会医科大学泌尿器科学教室

ページ範囲:P.131 - P.135

文献概要

Ⅰ.術式と合併症について
 腎摘出術の多くは,皆から腰部斜切開による腹膜外操作が慣用されてきたが,最近は対象とする疾患に最も適合した種々の手術方式が採用されるようになつた。そのため,経腹的,経胸的方法が行なわれる機会も多くなり,同時に術中,術後の合併症も従来と違つたものがみられるようになつた。そもそも腎摘出術においては,どのような手技を採用しても,腎とその周囲組織との剥離,および腎茎部処理の確実な技術が要求される。特に経腹膜的に腎摘を行なうときは,術中の合併症として腹腔内腎近接臓器の損傷が問題となり,その偶発症にたいする対策が適切でないと生命にかかわる大問題に発展することさえある。
 以下本稿では,腎摘出術に伴う腹腔内実質臓器脾,膵,肝の損傷について実例を示しながら,合併症の予防と対策についてのべる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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