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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科33巻4号

1979年04月発行

文献概要

手術手技

術中合併症の緊急処置—腎手術と消化管との関連について

著者: 舟生富寿1 遠藤衛1 浜田和一郎1 人見浩1 鈴木唯司1

所属機関: 1弘前大学医学部泌尿器科学教室

ページ範囲:P.335 - P.344

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はじめに
 周知のごとく腎摘出手術の要点は,腎茎部血管の処理,大静脈壁,腸管壁との剥離にある。症例によつては強く癒着し剥離が極めて困難の場合もあるが,術者は細心の注意を払い,更に剥離方法に工夫を加え,手術を遂行しており,時には摘出不能と判断し,腎摘出を断念する場合も認められる。したがつて腸管を損傷するようなことは極めて稀であろうし,事実,文献を渉猟してもなかなか見当らない。しかし,われわれ泌尿器科医は数多くの腎摘出手術を行なつており,そのなかに手術困難症例も混在している筈であるから,少数は経験しておられるだろうし,今後経験される可能性も考えられる。
 腎腸瘻は臨床的には術前既に存在する自発性,手術中発見される場合,術後発症する場合に大別できるので,著者らはこれらについてまず文献的に考察し,ついで解剖的関係,手術に関連する問題点,自験症例の順に記述してみたい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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