文献詳細
症例
文献概要
緒言
褐色細胞腫と甲状腺癌の合併例は1931年,Eisen-bergら1)が報告したのが最初であるが,両者の合併頻度の極めて高いことが1961年,Sipple2)により指摘され,その後,Sipple症候群と呼ばれている。一方,Steinerら3)は1968年,家族性の本症候群(時に副甲状腺の過形成または腺腫を合併する)を,下垂体,副甲状腺,膵ラ氏島の腫瘍を合併したmultiple endocline neoplasia,type 1(MEN,type 1)に対しMEN,type 2と呼んだ。われわれは今回,いわゆるSipple症候群またはMEN,type 2に相当する症例を経験したので,ここに報告する。
褐色細胞腫と甲状腺癌の合併例は1931年,Eisen-bergら1)が報告したのが最初であるが,両者の合併頻度の極めて高いことが1961年,Sipple2)により指摘され,その後,Sipple症候群と呼ばれている。一方,Steinerら3)は1968年,家族性の本症候群(時に副甲状腺の過形成または腺腫を合併する)を,下垂体,副甲状腺,膵ラ氏島の腫瘍を合併したmultiple endocline neoplasia,type 1(MEN,type 1)に対しMEN,type 2と呼んだ。われわれは今回,いわゆるSipple症候群またはMEN,type 2に相当する症例を経験したので,ここに報告する。
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