icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科33巻4号

1979年04月発行

交見室

若年者の膀胱移行上皮腫瘍について

著者: 田崎寛1

所属機関: 1慶大泌尿器科

ページ範囲:P.406 - P.406

文献概要

 臨泌33巻2号の赤座氏らの「10歳台にみられた膀胱移行上皮腫瘍の2例」を拝見し,二,三感じたことを述べてみたい。
 周知のごとく膀胱の移行上皮性腫瘍では,いわゆるpapillomaとpapillary carcinomaのごく分化したtypeとの鑑別は極めて難しい。またこの種の腫瘍の再発や悪性化を予知することも大変困難である。ところで赤座氏らが集計した通り,文献上に記載された40症例の組織型はpapillorna,papillary carcinoma,transitional cell Carcinomaなどと様々であるが,この中には分類法や病理学者によつて変わりうる例がかなり含まれていると考えられる。最近,泌尿器科学会においても膀胱腫瘍のresistryを作ろうということで,分類を中心に再検討が進められつつあるが,小児および若年者の例はまとめて1つのcontrol groupにならないだろうか。過去のものはともかく,今後の例は組織診断基準を一定にして全国的にまとめてみる必要があるように感じた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら