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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科33巻8号

1979年08月発行

文献概要

手術手技 外来小手術のコツ

副睾丸摘除術

著者: 伊達智徳1

所属機関: 1福島医科大学泌尿器科学教室

ページ範囲:P.745 - P.747

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緒言
 急性および慢性の非特異性副睾丸炎に対し積極的に副睾丸摘除術を行ない,就労までの期間を短縮するという報告もみられるが,化学療法剤の発達した今日,摘除を余儀なくされる症例は稀有と思われる。したがつて副睾丸摘除適応疾患は,結核性副睾丸炎が大部分である。しかし,結核の激減に伴い当然のことながら,本手術施行例も減少していると思われる。因に病院統計などを見ても,結核性副睾丸炎症例は,1機関年間10例以内であり,0〜1例という報告も散見する。
 副睾丸摘除術を迅速かつ安全に行なうには,解剖学的位置関係をよく理解していることが肝要である。特に皮下膿瘍や瘻孔を形成した進行性結核性副睾丸炎では癒着が高度となる。手技の未熟による睾丸動脈の切断というような失敗は厳に戒むべきである。筆者は初心者に対し手技の熟練のために,前立腺癌症例の除睾術を行なつた標本で,副睾丸摘除を行なわせているが効果的である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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