文献詳細
原著
文献概要
緒言
回腸導管造設術に代表される尿路変更術の普及および手術手技や術前術後管理の進歩により,骨盤臓器原発悪性腫瘍,特に膀胱腫瘍に対する根治的手術療法の機会が増し,かつ安全に行なわれるようになつた。しかし最近,回腸導管症例の増加と経過観察期間の延長により,導管造設後の合併症が問題として提起されるにいたつている1〜3)。合併症の中でも,腎盂腎炎の発生率は高く,かつ晩期合併症として遭遇する機会の多い尿路結石症の原因のひとつとして,尿路感染症が指摘されており,導管内の細菌叢との因果関係に関する検討が必要となつている。今回われわれは,回腸導管造設術を受けた症例を中心として,尿培養の結果を検討し,若干の知見を得たので,文献的考察を加えて報告する。
回腸導管造設術に代表される尿路変更術の普及および手術手技や術前術後管理の進歩により,骨盤臓器原発悪性腫瘍,特に膀胱腫瘍に対する根治的手術療法の機会が増し,かつ安全に行なわれるようになつた。しかし最近,回腸導管症例の増加と経過観察期間の延長により,導管造設後の合併症が問題として提起されるにいたつている1〜3)。合併症の中でも,腎盂腎炎の発生率は高く,かつ晩期合併症として遭遇する機会の多い尿路結石症の原因のひとつとして,尿路感染症が指摘されており,導管内の細菌叢との因果関係に関する検討が必要となつている。今回われわれは,回腸導管造設術を受けた症例を中心として,尿培養の結果を検討し,若干の知見を得たので,文献的考察を加えて報告する。
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