icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科34巻2号

1980年02月発行

文献概要

文献抄録

ペニシリン製剤による感染腎石症の治療

著者:

所属機関:

ページ範囲:P.136 - P.136

文献購入ページに移動
 燐酸マグネシウムアンモン(stru-vite)腎石と尿素分解菌感染の関連性は従来からよく知られている。そして尿素分解菌感染の腎石症では尿の無菌化は困難であると言われているが,著者らはstruvite腎石で,Proteus mirailis感染に対してペニシリン製剤が大変有効である経験について報告している。著者らは1974年12月から,1977年5月までの間に49例のstruvite腎石例を手術治療をしている。struviteの含有率は15〜98%とまちまちで,患者の性別は女性36名,男性13名であつた。49例の尿培養で37例にProteus陽性で,うち22例の菌はP.mirabilis単独で,他の10例はP.mirabilisと他の混合感染であり,5例ではP.rettgeri,P.morganiiが認められた。
 P.mirabilis感染の20例に対してペニシリン(Pc.)500mgまたはアンピシリン(Amp.)250mgを毎6時間経口投与したところ,20名中16名が尿培養にて,培養陰性となつた。残りの4名は培養菌数は<104/mlとなつたが,完全には陰性化されなかつた。以上の経験から,著者らは腎石が存在していてもP.mira-bilisの感染ならば,Pc.またはAmp.が非常によく反応するとしている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら