文献詳細
症例
後腹膜遺残ガーゼの膀胱内迷入による膀胱異物の1例
著者: 新村研二12
所属機関: 1静岡赤十字病院泌尿器科 2現在:鹿児島市立病院泌尿器科
ページ範囲:P.167 - P.170
文献概要
膀胱異物は臨床上稀なものでなく,数多く報告され,統計的観察もなされている。本邦においては1917年小沢1)が最初に18例を蒐集報告して以来,山本・大森(1934)2)177例,後藤・新谷(1953)3)312例,山崎・玉置(1958)4)456例,北山ら(1962)5)691例,北村ら(1968)6)807例,最近では濟ら(1977)7)1,183例の統計的観察をみる。
膀胱異物の侵入経路として自慰,悪戯,導尿など経尿道性のものと,既往手術,外傷,燕下物迷入,膣内挿入物の貫入など非尿道性のものとに大別できる。
掲載誌情報