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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科34巻3号

1980年03月発行

綜説

免疫担当細胞に関する最近の知見

著者: 矢田純一1

所属機関: 1東京医科歯科大学小児科学教室

ページ範囲:P.207 - P.215

文献概要

はじめに
 生体を構成している組織以外の存在,すなわち非自己(not self)は生体が正常の機能を営む上で不都合な存在である。そのような非自己を見つけ出し排除して生体機能の保全を計るのが免疫系の役割である。
 排除すべき非自己と保存すべき自己とを厳密に区別するために,免疫系は免疫学的特異性をもつた反応をする。すなわち,それぞれの対応する相手(抗原)とのみ1対1の対応をして反応する仕組みになつている。このような免疫学的特異性をもつものは抗体とリンパ球である。抗体分子にはFab部という1種類の抗原のみを結合する部位があり,リンパ球にはその表面に同じく1種類の抗原のみを結合するレセプターがあつて,ひとつの抗体ないしリンパ球は1種類の抗原としか反応しないという性質をもつているのである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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