文献詳細
原著
In vivo赤血球標識によるRadioisotope penographyの検討
著者: 大橋輝久1 荒木徹1 大森弘之1 穐山隆夫2 田辺正忠3
所属機関: 1岡山大学医学部泌尿器科学教室 2岡山大学医学部附属病院核医学診療室 3岡山大学医学部放射線科学教室
ページ範囲:P.255 - P.260
文献概要
近時の社会,経済の複雑化,不況に伴い,男性の仕事が増加し,その肉体的,頭脳的疲労と共にインポテンスは増加すると考えられ,現実に専門外来を訪れるインポテンス患者は増加傾向にある。更には交通事故,労働災害の賠償,補償にからむインポテンス判定上その客観的診断方法の確立が必要となつてきている。現在器質的インポテンスと機能的インポテンスの診断には陰茎内の血流増加を利用するものが主として用いられており,その方法としてはradioisotope penography(RI penography),penothermography, nocturnalpenile plethysmography (REM phallography),penile pulseおよびドップラー法によるpenilepressureなどが挙げられる。著者らは白井1)が考案したRI penographyを利用しているが,現時点では操作の簡便さ,感度,被曝の3点を備えた方法はないと考える。そこで著者らは最近,心プールシンチグラフィー,RI angiography2,3)に使用されている99mTcをin vivoで赤血球に標識する方法をRI penographyに応用し,その検討を行なつたので報告する。
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