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原著
CT装置によるsagittal(矢状)およびcoronal(冠状)断面像の描出の試み
著者: 加藤哲郎1 根本良介1 鈴木隆志1 森久1 岩田克夫1 清水世紀1 進藤健三郎2
所属機関: 1秋田大学医学部泌尿器科学教室 2由利組合総合病院脳外科
ページ範囲:P.761 - P.764
文献購入ページに移動近年,Computed Tomography(以下,CTと略す)と超音波断層法(以下,ECHOと略す)の技術的進歩と普及は目ざましく,泌尿器科領域においても各種疾患に対するこれら検査法の有用性が報告されている1〜3)。この両者の形態診断法はそれぞれに長所短所を有し,常に臨床的価値についてその優劣が問われてきた。そのなかでもCTがECHOに劣る点として,ECHOが断層面の選択が自由であるのに比べ,CTではtransverse面しか描出できない点が挙げられていた。
しかし,最近CT装置に新たなプログラムを導入することにより,従来のtransverse面だけでなく,coronalあるいはsagittal方向の断面像を再構成(reconstruction)できるようになつた4)。本法の泌尿器科領域における応用はまだ報告されてないが,今回,著者らは泌尿器系疾患に本法を適用して興味ある所見を得たので,代表的な症例を供覧するとともに本法について若干の私見を述べてみたい。
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