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症例
先天性偏側性多嚢腎の1例
著者: 垣本滋1 田崎享1 松永尚文2 天本祐平2 伊藤瑞子3 今村甲3 関根一郎4 高尾隆三郎5
所属機関: 1国立長崎病院泌尿器科 2国立長崎病院放射線科 3国立長崎病院小児科 4長崎大学医学部原水爆後障害研究所病理学教室 5大村市民病院放射線科
ページ範囲:P.871 - P.874
文献購入ページに移動腹部腫瘤を主訴とする小児疾患のうち腎由来のものは稀なものではない。しかしながら,従来泌尿器科領域で行なわれていた腎機能検査,すなわち,DIP,逆行性腎盂撮影,レノグラム,大動脈造影,選択的腎動脈造影,下大静脈造影,腎シンチグラムなどの諸検査を施行しても,術前,腎由来の腹部腫瘤の診断は困難な場合が稀ではなかつた。今回われわれはComputed Tomography (以下CTと略)を施行し,術前先天性偏側性多嚢腎と診断しえた症例を経験したので報告する。
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