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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科35巻1号

1981年01月発行

文献概要

Urological Letter

睾丸捻転の3例に思う/恥骨上前立腺摘除時の直腸損傷

著者:

所属機関:

ページ範囲:P.46 - P.46

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 先月1ヵ月間に3例の睾丸捻転症を経験した。 第1例は,23歳。過去にも右側睾丸部には2同,左側には1回の疼痛発作が起こつたことがある。しかしその都度自然に治つた。今回の発作は18時間つづいた。熱はなかつた。白血球数は12,000に増加したが,百分率は正常だつた。ドプラー法でみたが右側がかすかに陽性であつた。手術をしてみたら右の精管が捻転し,睾丸はうすい青黒色を呈していた。精管の捻転は容易に解除できたし,その後の経過も良かつた。
 第2例は,右側に5時間の睾丸痛がつづいたあとで来院した。百分率は普通だつたが,白血球は18,000に増していた。熱はなかつた。ドプラー法で診断しようとしたが,聞き分けの悪い子で満足な結果が得られなかつた。尿には強拡大で1視野に10〜15個の白血球がみられた。開けてみたら睾丸はすでに黒くなつていた。精管の動脈も静脈も血栓でつまつていた。睾丸を摘出した。術後経過は良好であった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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