文献詳細
シンポジウム
精液の性状と妊孕性
著者: 入谷明1 白井将文2 三浦一陽2 片山喬3 内海恭三4 小林俊文5 高橋茂5 山口順5 中野眞佐男5 真田利男5 生垣舜二6 熊本悦明7
所属機関: 1京都大学農学部家畜繁殖学教室 2東邦大学医学部泌尿器科学教室 3富山医科薬科大学医学部泌尿器科学教室 4岡山大学農学部家畜繁殖学教室 5慶応義塾大学産婦人科教室 6陸上自衛隊札幌地区病院泌尿器科 7札幌医科大学泌尿器科学教室
ページ範囲:P.451 - P.465
文献概要
このシンポジウムでは,追加発言として正常精液の一般性状(精液量,精子数,運動性,形態異常)が報告されるが,これらは精液性状の評価のための基準値として重要な意義をもつている。上記の4主題が提供されるが,まず精液性状の検査法,検査結果の表示と解析法などの標準化について,第2に乏精子症や無精子症における精漿の諸性状のうち,正常精液にみられない特異成分の検索について,さらに第3,4主題では家畜で広く応用され,またヒトの不妊治療の一つとしての人工授精分野で,精液の採取から授精に至る過程での可能な限りの精子性状の改善策や精子注入条件などにつき,泌尿器科,産婦人科,獣医畜産分野から活題提供をお願いした。
このシンポジウムを通じてヒト精液の妊孕性評価の基準,したがつて男性不妊症のより客観的な診断,さらに人工授精適用上の改善点などについての示唆が得られれば幸いである。 (司会)
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