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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科35巻5号

1981年05月発行

文献概要

Urological Letter

前立腺肥大症性排尿障害の薬物的治療/前立腺の転移性Oat細胞癌

著者:

所属機関:

ページ範囲:P.473 - P.473

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 これらの患者の総てが前立腺の手術の対象ではない。前立腺肥大症による排尿障害は手術的に治療されるのが今日でも最も効果的ではあるが,どんな手術でも危険が高まるような患者がある。これらの患者に対しては手術によらない他の治療方法がある。
 研究者によると,肥大前立腺には,そのカプセルにも腺腫それ自体にも,αアドレナージックレセプターの活性が高まつていることが証明されている。こういう考えのもとに,排尿障害を伴う良性の前立腺肥大症を薬物的に治療するには,αアドレナリン作用を封ずる薬であるフェノキシベンザミンが用いられてきた。今日最もよく治療効果のあがつているCaineらの研究によると,フェノキシベンザミンを1日10mg宛2回用いた例が,プラセボのグループと比較して,尿の流出速度の点で,最も著しい改善がみられている。驚いたことには,改善された患者達は,排尿障害の症状のうち,最も煩わしいと思われる頻尿の回数もかなり減つたことである。しかし,ほぼ50%の患者では,残尿量の明らかな減少はみられていない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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