文献詳細
症例
後腹膜黄色肉芽腫および子宮内膜症性卵巣嚢腫に合併した水腎症の1例
著者: 後藤百萬1 鈴木靖夫1 三宅弘治1
所属機関: 1名古屋大学医学部泌尿器科学教室
ページ範囲:P.681 - P.684
文献概要
黄色肉芽腫の概念は,1935年Oberlingにより最初に提唱され,黄色腫と肉芽腫の組織学的特徴をもつた後腹膜病変として6例が報告された。黄色肉芽腫性反応は,黄色肉芽腫性腎盂腎炎の報告が最多であるが,その他,身体のいずれの部位にも発生し,後復膜には約30例の報告がみられる。われわれは,後腹膜黄色肉芽腫,子宮内膜症性卵巣嚢腫および尿管周囲炎によると思われる右水腎症が合併した1例を経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する。
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