文献詳細
手術手技 泌尿器科関連領域の手術
文献概要
microsurgeryは,この10年間に外科各分野において飛躍的発展をとげた手技である。顕微鏡下に微細な組織を正確に手術できるこの手技を導入することにより,従来から行なわれてきた手術手技をより正確に遂行することはもとより,新しい観点からの手術が可能となつた。
泌尿器科領域は,著者の専門外であるが,micro-surgeryを通じ幾人かの欧米の泌尿器科医と親しく論じる機会を得た。彼らの行なつている多くの仕事は,精管の再建術であるが,今や臨床上多数行なわれているこの手技以外にも,血管吻合を利用した睾丸の移動,尿道下裂の修復,尿管の再建術などにも応用範囲が拡がりつつある。これら臨床上の応用以外にもmicrosurgical techniqueを用いることにより,多くの実験が小動物を使つて行なえるため,実験外科領域では不可欠な手技となつている。しかし,本邦の泌尿器科領域においてmicrosurgeryを積極的に導入しようとする動きは少なく,著者の知る限りにおいても適当なガイド・ブックもないようである。泌尿器科領域において新しくmicrosurgeryをはじめられる方々のために,そのセット・アップと基本手術法の紹介を行なうようにとの本誌の依頼である。
泌尿器科領域は,著者の専門外であるが,micro-surgeryを通じ幾人かの欧米の泌尿器科医と親しく論じる機会を得た。彼らの行なつている多くの仕事は,精管の再建術であるが,今や臨床上多数行なわれているこの手技以外にも,血管吻合を利用した睾丸の移動,尿道下裂の修復,尿管の再建術などにも応用範囲が拡がりつつある。これら臨床上の応用以外にもmicrosurgical techniqueを用いることにより,多くの実験が小動物を使つて行なえるため,実験外科領域では不可欠な手技となつている。しかし,本邦の泌尿器科領域においてmicrosurgeryを積極的に導入しようとする動きは少なく,著者の知る限りにおいても適当なガイド・ブックもないようである。泌尿器科領域において新しくmicrosurgeryをはじめられる方々のために,そのセット・アップと基本手術法の紹介を行なうようにとの本誌の依頼である。
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