文献詳細
交見室
尿細胞診による尿路悪性腫瘍のスクリーニングとcomputer analysisについて/Myelodysplasiaによる先天性神経因性膀胱の治療経験
著者: 根本良介1
所属機関: 1筑波大学泌尿器科
ページ範囲:P.916 - P.916
文献概要
尿細胞診による尿路悪性腫瘍のmass screeningをテーマに,私たちもいくつかの試みを行なつています。まず,本誌34巻第12号で紹介しましたように,従来のPapanicolaou染色法より簡便でしかも迅速性のあるtoluidine blue染色(wet smear)を用いた尿細胞診システムを確立しました。この方法を用いますと,スクリーニングに要する労力やコストを従来の方法に比べて大幅に削減することができます。本法をfield workに用いる前に,2つの総合病院をモデルに泌尿器科以外の一般受診者を対象にスクリーニングを施行してみました。約4万人を検索した段階で再発を含めて6名の膀胱癌と1名の子宮癌患者を発見し,尿路悪性腫瘍のmass screening法としてほぼ満足すべき成績が得られています。
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