文献詳細
文献概要
原著
腎手術の臨床的検討—第5報,上部尿路結石に対する腎摘除術施行例についてのretrospectiveな検討
著者: 秋元成太1 奥村哲1 大場修司1 吉田和弘1 平岡保紀1 西村泰司1 富田勝1 川井博1
所属機関: 1日本医科大学泌尿器科学教室
ページ範囲:P.39 - P.43
文献購入ページに移動上部尿路結石症症例について,腎摘除術適応を考慮するとき,泌尿器科医はとまどうことが少なくない。上部尿路結石症に対して,可及的に腎保存手術を行うのが,われわれに与えられた使命といつてさしつかえないであろう。しかも腎摘除術の適応が,腎結石では腎腫瘍ほど明瞭なものでないことも,さらにわれわれを悩ます原因となつている。
今回,われわれは,腎摘除を行わざるをえなかつた症例について,摘除腎の病理組織学的検索を中心に行つたので,水腎症の程度との関連,腎部分切除術によつてえられた組織所見との比較などにより,腎摘除術の適応についての考察を加えて報告する。
掲載誌情報