文献詳細
綜説
文献概要
はじめに
最近の医用画像工学の急速な展開と共に次々に生み出されてくる新しい各種の診断手法には一つの共通した特徴がある。それはいずれも非侵襲的な性格の検査によつて従来は考えられなかつたほど高度の診断情報が与えられるという点である。
このような診断手法の「非侵襲化」の波は,あらゆる画像診断の中で最も「侵襲的」な検査の一つに属する血管撮影にも及ぶに至り,今やdigital subtraction angiography (DSA),digital angiography(DA),あるいはやや広義にdigital radiography(DR)と呼ばれる手法1〜7)が登場するに及んで血管撮影のあり方も少なからぬ変革をせまられている。本法は血管中の微量のヨードのX線信号をデジタル化した上でコンピュータによる画像処理(サブトラクションおよびエンハンスメントなど)を行い鮮明な高コントラスト画像とするものである。このため古くRobb & Steinberg(1939)8)によつて創始された経静脈性血管造影が簡便で信頼度の高い検査として新しい形で再登場することになり,血管撮影の非侵襲化と効率的なスクリーニング的使用を可能にしたわけである。
最近の医用画像工学の急速な展開と共に次々に生み出されてくる新しい各種の診断手法には一つの共通した特徴がある。それはいずれも非侵襲的な性格の検査によつて従来は考えられなかつたほど高度の診断情報が与えられるという点である。
このような診断手法の「非侵襲化」の波は,あらゆる画像診断の中で最も「侵襲的」な検査の一つに属する血管撮影にも及ぶに至り,今やdigital subtraction angiography (DSA),digital angiography(DA),あるいはやや広義にdigital radiography(DR)と呼ばれる手法1〜7)が登場するに及んで血管撮影のあり方も少なからぬ変革をせまられている。本法は血管中の微量のヨードのX線信号をデジタル化した上でコンピュータによる画像処理(サブトラクションおよびエンハンスメントなど)を行い鮮明な高コントラスト画像とするものである。このため古くRobb & Steinberg(1939)8)によつて創始された経静脈性血管造影が簡便で信頼度の高い検査として新しい形で再登場することになり,血管撮影の非侵襲化と効率的なスクリーニング的使用を可能にしたわけである。
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