文献詳細
シンポジウム
VUR—手術適応と予後
著者: 折笠精一1 生駒文彦2 大田黒和生3 川村猛4 桑原正明1 山田智二5 畠亮6 妹尾康平7 近藤厚生8 安田耕作9 石堂哲郎10
所属機関: 1東北大 2兵庫医大 3名古屋市大 4都立清瀬小児病院 5北海道大 6慶応大 7九州大 8名古屋大 9千葉大 10神奈川総合リハビリテーションセンター
ページ範囲:P.953 - P.967
文献概要
折笠 近年ますます患者数の増加がみられるVURは,腎機能障害,UTIとの関連において臨床上極めて重要な疾患であり,様々な興味ある問題を含んでいる。VURは今だ未解決の多くの問題を含むが,本日は臨床家として最も知りたい手術適応と予後について考えてみようという訳である。本日の主題の関係と,問題を複雑にしないため一般にprimary reflux,nonobstructed refluxと呼ばれているものを対象にし,VURの病因論や診断法,手術術式の優劣については触れない。またunstable bladderなどsubclinicalの神経障害,refluxing nephropathyの問題も時間の関係で深く論じない予定である。
まず手術適応を考える上でどうしても知らなければならないVURのnatural historyを知る目的で,小児VURの保存療法による長期追跡成績を統計的にお話しいただき,その平均的姿を明らかにしたい。
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