文献詳細
症例
脊損患者に発生した膀胱腫瘍の1例
著者: 安藤正夫1 牛山武久1 武田裕寿1 水尾敏之2 横川正之2 松原修3
所属機関: 1東京労災病院泌尿器科 2東京医科歯科大学医学部泌尿器科学教室 3東京医科歯科大学医学部第二病理学教室
ページ範囲:P.979 - P.983
文献概要
脊髄損傷患者には膀胱腫瘍の発生する頻度が高いと言われているが,実際の報告例は意外に少ない。最近われわれは,55歳男性の脊損患者で受傷25年後に膀胱腫瘍が発生した1症例を経験した。この症例を通じて,脊損患者と膀胱腫瘍発生の関連性を文献的に考察し,脊損患者の尿路管理において尿路腫瘍発生の予見をもつて,長期に観察する必要性を認識したので報告する。
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