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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科36巻10号

1982年10月発行

小さな工夫

膀胱内圧測定用カテーテルの一工夫—経皮的膀胱内留置2腔カテーテルについて

著者: 西沢理1 守屋至1 能登宏光1 中村久1 原田忠1 土田正義1

所属機関: 1秋田大学医学部泌尿器科学教室

ページ範囲:P.995 - P.995

文献概要

 膀胱内圧測定法は下部尿路機能検査法の中で欠くことのできない検査法である。そして,その実施には膀胱内圧測定路および滅菌水の膀胱内注入路としてカテーテルの膀胱内挿入が必要とされる。これまで,私たちはtwo-way方式のカテーテルを経尿道的に膀胱内に挿入して注入と内圧測定を行つてきた1)。しかし,下部尿路機能をより正確に評価することを目的とした膀胱内圧と直腸内圧,括約筋筋電図および尿流量などとの同時記録方法を行う際には,これまでの方法では排尿時に尿流と同時にカテーテルが抜去され,検査に支障をきたす場合があつた。そこで,私たちは最近2腔カテーテルを恥骨上から経皮的に膀胱内に留置して内圧測定と注入を行い,良好な結果を得ているので紹介する。
 第1図に12ゲージ2腔カテーテル,第2図に10ゲージメディカット針およびカニューラを示す。メディカット針をstyletとして用いてメディカットカニューラを恥骨上から膀胱内に穿刺し,注射器で尿の逆流を確認後,メディカット針を取り除き,2腔カテーテルをカニューラ内を通して膀胱内に挿入留置する。カニューラを腹壁から抜いた後,2腔カテーテルの圧測定路には圧トランスデューサを連結して膀胱内圧を測定するとともに,注入路にはイルリガートルまたは拍動ポンプを連結して膀胱内注入を行つた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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