文献詳細
原著
超音波像観察下尿水力学的検査法
著者: 西沢理1 守屋至1 佐藤貞幹1 木津典久1 能登宏光1 松尾重樹1 坂本文和1 原田忠1 土田正義1
所属機関: 1秋田大学医学部泌尿器科学教室
ページ範囲:P.1127 - P.1131
文献概要
1966年Tanaghoら1)により報告された下部尿路の形態を把える画像診断法と尿水力学的検査法との同時記録および表示方法が,下部尿路機能の把握に有用とされ,各施設に普及しつつある2〜5)。この方法の臨床的に有用な点としては,1)カテーテル,電極などの尿水力学的検査法の測定器具が正確な部位に留置されていることを確認しながら検査をできる,2)尿水力学的検査法のみでは把えることが難しい症例における尿道の部位別動態をも正確に観察することができる,などが挙げられる。
従来,画像診断法としてはX線検査法が尿水力学的検査法と同時に行われてきたが,X線検査法はX線被爆の面から検者,被検者にとつてまつたく危険性がない理想的なものとは言えないものと思われる。そこで,私たちは画像診断法としてX線検査法の代わりに岡ら6),および大内ら7)が開発した経直腸前立腺縦断層法を用いることを考え,超音波像と尿水力学的検査データとの同時記録8)および同時表示9)を行つてきた。
掲載誌情報