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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科36巻2号

1982年02月発行

講座

泌尿器科系疾患の微細構造の見方(2)—腎糸球体病変:IgA腎症

著者: 重松秀一1 小林豊2

所属機関: 1信州大学医学部病理学教室 2北里大学医学部内科学教室

ページ範囲:P.123 - P.129

文献概要

はじめに
 血尿を主症状とする糸球体疾患で泌尿器科医を訪れる機会の多いと思われるIgA腎症を本稿ではとりあげた。本症は厚生省特定疾患「腎糸球体障害」調査研究班で対象となつた学童および成人における"chance proteinuria/hematuria (CPH)"の分析の結果報告から学童で約3割,成人で約6割をしめており1),また第24回日本腎臓学会のシンポジウム「IgA腎症」での集計報告2)では原発性糸球体疾患のうち占める割合が内科領域で約3割,小児科領域で約2割に達するという。したがつて血尿を主訴に来院する患者の中に多数のIgA腎症が含まれていることをまず認識する必要がある。本症の診断には腎生検による検索が必須であり,最近明らかになつた形態学的特徴,とくに糸球体の電顕像について述べる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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