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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科36巻2号

1982年02月発行

原著

経尿道的膀胱腫瘍切除術における閉鎖神経ブロックの有用性について

著者: 永田均1 中野康治1 守殿貞夫1

所属機関: 1神戸大学医学部泌尿器科学教室

ページ範囲:P.135 - P.138

文献概要

 経尿道的膀胱腫瘍切除術(Transurethral Resec-tion of the Bladder Tumor,以下TUR-Btとする)の合併症の一つとして膀胱穿孔があげられる。多くの場合,これは閉鎖神経の刺激により下肢内転筋群が急激に収縮し,骨盤が動くことにより生ずる。著者らはTUR-Btの際,この刺激反応を防止するため全身麻酔下に筋弛緩剤Succinyl-choline Chloride(以下SCC)を用いる方法をとつてきた。しかし,全身麻酔による本法はSCCの作用時間や効力において不安定であるなどの問題がある。そこで今回はTUR-Bt時の麻酔法として,まず局麻剤により閉鎖神経をブロックし,完全に上記閉鎖神経刺激による内転筋群の収縮反射を防止し,その上で腰椎麻酔などを施行する方法をとつた。本法は決して新しい方法ではないが,TUR-Bt時の麻酔法として有用との成績を得たので報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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