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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科36巻3号

1982年03月発行

文献概要

原著

経尿道的膀胱腫瘍切除における大腿内転反射の予防—局所麻酔と閉鎖神経ブロック併用の重要性

著者: 矢崎恒忠1 北川龍一1 加納勝利1 小川由英1 高橋茂喜1 林正健二1 根本良介1 根本真一1 梅山知一1 石川悟2

所属機関: 1筑波大学臨床医学系泌尿器科 2筑波学園病院泌尿器科

ページ範囲:P.259 - P.263

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緒言
 膀胱腫瘍に対する治療法としての経尿道的膀胱腫瘍切除術(以下TUR-Btと略す)は現在確立された治療法の一つであり,全身状態が不良な患者に対しても比較的安全に施行される。しかしながら局所麻酔下で膀胱側壁の腫瘍を切除する場合,往々にして突如大腿の内転反射を起こし時に膀胱穿孔の原因となることがある1〜3)。これは高周波電流を用いたTURによる閉鎖神経の刺激によつて起こるものとされ,閉鎖神経ブロックを併用すると防止できるということは以前より知られているが2),案外ルチーンに施行している施設は少ないようである4)。われわれも1980年より膀胱側壁に腫瘍を有する患者で治療を目的とするTUR-Btの際には必ず局所麻酔に閉鎖神経ブロックを併用しているが,大腿内転反射を起こしたものは初期の1例のみであつた。以下本論文ではわれわれの行つている方法を紹介し若干の考察を加える。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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