icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科36巻4号

1982年04月発行

原著

バルーンカテーテル抜去不能の際の対策に関する検討

著者: 兼松稔1 斉藤昭弘1 秋野裕信1 竹内敏視1 伊藤康久1 清水保夫1 河田幸道1 西浦常雄1

所属機関: 1岐阜大学医学部泌尿器科学教室

ページ範囲:P.349 - P.354

文献概要

緒言
 近年,泌尿器科に限らず各科領域において膀胱へカテーテルを留置する患者は増加する傾向にある。その際に使用されるカテーテルは,大体バルーンカテーテル(Foleyカテーテル)が使用されることが多い。留置されているバルーンカテーテルを抜去するには,このバルーンの水を抜いてやればよいのであるが,稀にこの水が抜けないためにカテーテルも抜去不能となる場合が起こりうる。泌尿器科医としてこのような場面に遭遇したり,他科の医師から相談を持ち込まれたりした経験は一度や二度はあると思われるが,こういつた場合の処理は実際にはいろいろな工夫を試行錯誤して解決していかざるを得ないであろう。従来より抜去不能なバルーンカテーテルの処置法についての報告が散見されるが,一つの論文としてまとまつたものはあまり見かけない。そこで今回われわれは,当科で経験したいくつかの症例と著者のひとりが高山赤十字病院在職中に経験した症例1)をあわせて紹介し,文献上得られた方法についてもまとめて報告する。また,処置の一手段として人為的にバルーンを破裂させることも考えられるが,この場合の弊害について簡単な実験を行つたので,この結果もあわせて報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら