文献詳細
交見室
経尿道的膀胱腫瘍切除術における閉鎖神経ブロックの有用性について/胸骨転移を主訴とした前立腺癌について
著者: 小柳知彦1
所属機関: 1北海道大学泌尿器科
ページ範囲:P.390 - P.391
文献概要
われわれの経験では内転筋収縮が強いために閉鎖神経ブロックを併用せざるを得なかつた例や,TURを断念せざるを得なかつたものは幸いありませんでした。Creevy (文献6)も述べているように,閉鎖神経の走行に個人差が著しいこともその理由の一つかも知れません。またわれわれは内転筋収縮が予測されるような側壁の切除に際しては最初から反対側の大腿部に術者の頭を接するか,あるいは大腿が内転しても切除鏡がその反動で飛ばされ,これによつて切除ループあるいはシースの先端が膀胱壁にぶつかることのないような姿勢と切除鏡の保持をするように心がけています。
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