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泌尿器科系疾患の微細構造の見方(5)—腎,特に近位尿細管の虚血性変化
著者: 坂口弘1 初鹿野浩2 長谷川昭3
所属機関: 1慶応大学医学部病理学教室 2都立清瀬小児病院病理 3都立清瀬小児病院泌尿器科
ページ範囲:P.421 - P.427
文献概要
微細構造の面からみて腎の虚血性変化というと,虚血に対して最もsensitiveな近位尿細管の変化をまず取り上げなければならない。
尿細管の電顕所見は灌流固定によつてみることが常識とされている。生検例ではこれはとてもできないことであり,腎腫瘍の際に手早く灌流固定をして腫瘍の影響を受けない尿細管の部分を電顕でみるぐらいしかできない。灌流固定と通常の固定の差は,電顕像ではかなりはつきりしており,灌流固定では尿細管腔が開いているが,通常の固定では細胞の膨出によつて内腔が閉じた像が得られる1,2)。
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